アニメーション制作を依頼するには|相場の幅と、問い合わせ前に用意する3つのこと

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アニメーション制作を依頼するには|相場の幅と、問い合わせ前に用意する3つのこと

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社内で「今回の動画はアニメーションで作ろう」と決まり、まずは調べてみる。「アニメーション制作 依頼」で検索すると、出てくる相場は「10万円〜」もあれば「300万円以上」もある。同じアニメーションなのに、制作内容によってこれだけ大きな価格差があるのです。

「うちの動画はどのあたりに入るのか」「そもそも、どこに頼めばいいのか」「問い合わせる前に何を決めておけばいいのか」。ここが分からないまま問い合わせると、前提がそろわないままやり取りが何往復も続いたり、条件の違う見積もりが手元に並んで比べられなかったりします。

この記事は、企業の担当者が、仕事としてアニメーション動画を外に頼むときのための内容です(個人でMVやVTuber用のアニメーションを頼みたい方は、最初の章「アニメーションを用意する3つの方法」の個人クリエイターの項が参考になります)。アニメーション専門の制作会社として、次の順で説明します。

  1. アニメーションを用意する方法は3つあり、それぞれ向いている場面が違う
  2. 相場の幅の読み方と、自社の動画が価格帯のどのあたりに入るかの見当のつけ方
  3. 問い合わせ前に用意しておく3つのことと、未定のままでいい項目
  4. 問い合わせから納品までの流れと、発注側が途中で詰まりやすい所

読み終わる頃には、自社の動画がどのくらいの価格帯になりそうかの見当がつき、そのまま問い合わせの文面が書ける状態になっているはずです。

目次

先に結論|アニメーション制作の依頼で押さえる3つのこと

長い記事なので、先に要点を3つにまとめます。

  1. 費用は「表現・制作方法」に加えて、素材を新しく作るか、動きをどこまで作り込むか、尺(動画の長さ)と本数、企画や修正をどこまで頼むかで変わる。イラストを動かすシンプルなものは10万〜30万円、キャラクターが演技するものは50万〜150万円ほどが一般的な相場とされ、3Dや作画の多いものは数百万円になることもあります。
  2. 依頼先は「どこまで任せたいか」と「社内でどこまで決まっているか」で選ぶ。企画から任せたい場合は、企画・進行管理まで対応する依頼先を選びます。制作会社でも個人のクリエイターでも対応範囲はそれぞれなので、問い合わせの段階で確かめてください。
  3. 問い合わせ前に用意するのは3つ。①誰に何を伝えるか、②どこで流し、いつまでに使うか、③予算の上限か幅。分かる範囲で伝えれば、相談を始められます。

以下、1つずつ詳しく見ていきます。

アニメーションを用意する3つの方法|制作会社・個人クリエイター・自作ツール

アニメーション動画を形にする方法は、大きく分けて3つあります。どれが正解ということはなく、作りたいものと、社内でどこまで決まっているかで向き不向きが変わります。

アニメーションを用意する3つの方法。企画から任せたいなら企画・進行管理まで対応する依頼先を選び、会社・個人とも対応範囲を確認する。制作会社(費用は依頼範囲と表現で10万円台〜数百万円・企画と進行の範囲は会社ごとに確認)、個人クリエイター(1万円台からの出品もあり・範囲と条件は出品ごとに確認)、制作ツールで自作(ツールの利用料・作るのは社内の担当者)

比べるときは、金額だけでなく次の5つを見ると違いが分かりやすくなります。

  • 企画対応:何を伝えるか・どんな構成にするかから一緒に考えてもらえるか
  • 窓口:やり取りの相手は誰で、進行の管理を誰が持つか
  • 制作体制:イラスト・アニメーション・音を誰が作るか
  • 権利処理:著作権や、使っている音楽・素材の利用条件をどう扱うか
  • 継続対応:あとから尺違い・別バージョンを頼めるか

① アニメーション制作会社に依頼する

企画・構成・シナリオから、絵コンテ、イラスト、アニメーション、ナレーション・音楽の仕上げまでをまとめて頼める制作会社があります。どこまで対応するかは会社ごとに違うので、企画や進行管理まで任せたい場合は、その範囲に対応しているかを確かめます。費用は依頼する範囲と体制によって大きく変わります。

  • 向いている場面:広告・サービス紹介・ブランディングなど、目的に合わせて作り込みたい動画/社内の確認者が多く、窓口と進行をまとめて任せたい
  • 注意点:会社によって得意な表現(実写中心か、アニメーション中心か、2Dか3Dか)が違う

② 個人のクリエイターに依頼する(スキルマーケットなど)

ココナラやランサーズなどのスキルマーケットでは、アニメーションを作れる個人に直接頼めます。1万円台からの出品もあり、ロゴを動かす、短いループアニメーションを作る、といった範囲の決まった仕事を頼みやすいのが特徴です。企画から相談に乗るクリエイターもいるので、対応範囲は出品ごとに確かめます。

  • 向いている場面:作るものがはっきり決まっていて、素材(イラスト・文言)も手元にある/SNS用の短い動きを作りたい
  • 注意点:企画・構成・進行をどこまで引き受けるか、著作権や修正の範囲は出品ごとに条件が違う

③ アニメーション制作ツールで自作する

厳密には「依頼」ではありませんが、テンプレートを組み合わせて動画を作るツールを使えば、ツールの利用料で社内で作れます。社内向けのマニュアルや、数を多く作る説明動画のように見た目より量と速さが大事なものには十分な選択肢です。

  • 向いている場面:社内向けの説明・研修/とにかく本数を作りたい
  • 注意点:作る手間は社内の担当者にかかる。テンプレートの絵柄は他社とも重なりやすい

この記事は、主に①の制作会社に頼む場合を前提に進めます。②③で足りるかどうかの判断にも、このあと説明する「相場の読み方」と「用意する3つ」がそのまま使えます。

依頼先の制作会社を選ぶときに見るところ

制作会社に頼むと決めたら、候補を絞るときに次の3点を見ると失敗しにくくなります。

  1. 作りたい表現の実績があるか:同じアニメーションでも、モーショングラフィックスが得意な会社、キャラクターアニメーションが得意な会社、3Dが得意な会社があります。実績の本数より、自社が作りたいものに近い実績があるかを見ます。
  2. 最初の打ち合わせで「誰に見せるか」を聞かれるか:尺と金額の話だけで進むより、目的と見る人を確かめてくれる会社のほうが、目的に合った提案を受けやすくなります。
  3. どこまでを自社で作るか:企画から仕上げまで社内で作る会社もあれば、一部を外部に出す会社もあります。どちらが良い悪いではなく、窓口と品質の責任を誰が持つのかが分かれば安心です。

相見積もりを取る場合は、各社に同じ条件を伝えてから比べてください。目的・配信先・予算に加えて、尺と本数、表現の方向、支給する素材、ナレーションの有無、含める工程(企画・絵コンテなど)、修正の回数、納品物(ファイルの種類・縦横・尺違い)までそろえると、比べられる見積もりになります。条件がそろっていないと、安い見積もりは「作る範囲が狭いだけ」ということがあります。確認する項目をもっと細かく知りたい方は、こちらの7項目をどうぞ。

アニメーション制作の相場|表現・制作方法ごとの費用と期間の目安

制作会社に頼む場合の相場は、代表的な表現・制作方法ごとに大きく変わります。複数の制作会社・発注比較サイトが公開している相場をまとめると、一般的な目安は次のとおりです。

表現・制作方法どんなものか費用の目安期間の目安
スライドショー・イラストを動かすもの静止画のイラストや文字を、切り替え・拡大などのシンプルな動きでつなぐ10万〜30万円1〜2週間
モーショングラフィックス図形・文字・アイコンを動かして、しくみや数字を見せる30万〜200万円1〜2か月
ホワイトボードアニメーション手で描いていくように絵と文字が現れる50万〜100万円1〜3か月
キャラクターアニメーションキャラクターが表情や動きで演技し、物語で伝える(ここではパーツを動かす2Dを想定)50万〜150万円作り込みで変わるため、見積もり時に確認
3Dアニメーション立体のモデルを作って動かす。製品の内部や構造の説明にも200万〜500万円程度(300万円〜とする例も)2〜3か月以上
手描きの作画(フレームバイフレーム)1コマずつ絵を描いて動かす方法。テレビアニメのように作画の枚数が多い規模で作る場合300万円以上3か月以上

※各社の公開情報を整理した参考値です。尺・制作の範囲(企画やナレーションを含むか)・税込か税別かは出典ごとに異なり、条件は一律ではありません。期間も、問い合わせから数えるのか発注から数えるのか、発注側の確認期間を含むのかが出典によってそろっていないため、目安として見てください。

同じ「アニメーション」でも価格に大きな差が出るのは、作る工程の量と範囲が違うからです。スライドショーは用意した絵を動かすのが中心ですが、キャラクターが演技するものはキャラクターのデザインや表情・動きのパターンを作り込み、手描きの作画は1コマずつ絵を描きます。どの方法で、どこまで作り込むかで工程の量が変わります。

音については、BGM・効果音が基本料金に含まれている場合もあります(粕田屋のプランも含みます)。ナレーションの収録や声優の手配、オリジナル楽曲などは別料金の場合があるので、見積書でどこまで含まれているかを確認してください。なお、声優に依頼する場合でも、ナレーターの自宅録音で対応できることもあり、必ずスタジオ代がかかるわけではありません。

相場の幅を自社の予算に置き換える|低額側と高額側を分ける3つの問い

相場表を見ても、「で、うちはいくらなのか」は分かりません。そこで、各価格帯の中で低額側に寄るのか、高額側に寄るのかを見当づける問いを3つ用意しました。

問い1:絵は新しく描くか、手元にあるものを使うか

金額を左右する大きな要因の一つです。自社のキャラクター・商品イラスト・ロゴなど使える素材がそろっていれば、描く工程がそのぶん減ります。キャラクターを一から考える、背景も含めてすべて描き起こす、となると、高額側に寄っていきます。

問い2:動きはどこまで作り込むか

図形や文字が切り替わる程度か、キャラクターが歩いたり表情を変えたりするのか。動きの種類や表情のパターンが増えるほど、設計と制作の手間が増えます。「全編キャラクターが演技する」のか「要所だけ動かして、あとは図解で見せる」のかでも、同じ尺で金額が変わります。

問い3:尺と本数、作り分けはどうするか

30秒1本なのか、60秒と15秒の2本なのか、縦型と横型の両方が要るのか。素材や構成を共用できる場合は、2本目以降を1本目より抑えられることがあります。本数が決まっているなら、最初の問い合わせで伝えておくと、まとめた見積もりを出しやすくなります。

3つの問いの答えが「素材あり・動きは少なめ・短く1本」なら低額側、「描き起こし・キャラクターが演技・複数本」なら高額側、と見当がつきます。金額が動く要因をもっと細かく知りたい方は、こちらの記事で6つに分けて説明しています。

費用を抑えたいときに、削りやすい所・削らないほうがいい所

3つの問いは、そのまま費用を抑える手がかりにもなります。次の4つが手がかりになります。

  • 尺を短くする:伝えたいことを1つに絞れば、60秒を30秒にできることがあります
  • 素材を自社で用意する:ロゴ・キャラクター・商品画像など、使えるものは最初に渡す
  • 細かく動かす場面を要所に絞る:全編をキャラクターの演技にせず、冒頭と結論だけ動かして、あとは図解で見せる
  • 一部の工程だけを頼む:構成やシナリオが社内で固まっているなら、制作だけを依頼する

一方で、「誰に何を伝えるか」を決める企画と、絵コンテの工程は、省かないほうが安全です。ここを省くと、作り始めてから方向が変わったときの手戻りが大きくなり、かえって費用や日程がかさむことがあります。

粕田屋のアニメーション制作

粕田屋がどんなアニメーションを作っているかは、こちらのサービス紹介動画でご覧いただけます。商品広告・サービス紹介・採用・企業ブランディングなど、さまざまなテイストの実績を1本にまとめています。

粕田屋のプランで言うと

参考までに、粕田屋の料金プランは次の3つです。依頼したい範囲から、どのプランで相談するかの目安になります。

プラン料金(税別)内容企画・構成・シナリオ修正
ライト5万円〜動画編集・簡単なアニメーション(ストック素材=利用条件付きの既製の素材を使用)なし2回
ベーシック50万円〜商品・サービス紹介などのオーダーメイドのアニメーション(オリジナル素材を制作)あり2回
プレミアム120万円〜ブランディング・プロモーション映像など、作り込んだアニメーション(オリジナル素材を制作)あり無制限

※修正回数はプランの範囲内での調整です。工程を戻る変更(完成後に構成を変える等)は、別途費用・日程の調整になる場合があります。

  • 原稿や構成が手元にあり、ストック素材で作れるなら、ライトプランでのご相談が目安です
  • 企画から考えたい、オリジナルのイラストやキャラクターで作りたいなら、ベーシックプラン以上でのご相談になります
  • ブランディングなど、世界観から作り込みたいなら、プレミアムプランが目安です

どのプランも、絵コンテ、アニメーション制作・編集、BGM・効果音、テロップまで含みます。ナレーションや楽曲の収録はオプションです。どのプランに当たるか分からない段階でも、お問い合わせフォームから「この内容だとどのくらいか」とご相談いただけます。見積書に何が入っているのかを読み解きたい方は、こちらも参考にしてください。

粕田屋の制作実績から|表現ごとの例

相場表の表現・制作方法が、実際にどんな動画になるのか。粕田屋の公開済みの制作実績から、用途や表現の違う7本を紹介します。

1. イオンのカジタク 少女漫画篇

サービス紹介動画。少女漫画風のキャラクターとコミカルな演出で見せています。

2. チクナイン ロボ篇

商品のWEB CM。ロボットアニメ風のセルアニメで見せています。

3. ジェルでひんやりアイマスクWEB CM

商品のWEB CM。少女漫画のような世界観のセルアニメで見せています。

4. 美白スミガキWEB CM「コーヒーの着色汚れに」篇

商品のWEB CM。オリジナル楽曲に乗せたポップなアニメーションで見せています。

5. MAJOR FLOWサービス紹介

業務効率化サービスの紹介動画。パズルのビジュアルを使ったフラットなアニメーションで、しくみを見せています。

6. モビルス株式会社展示会用サービス紹介動画

展示会用のサービス紹介動画。サービス紹介と実例紹介の複数本を同じトーンでそろえたシリーズです。

7. プライスターブランディングムービー

ブランディングムービー。セミリアルでシネマティックな表現で見せています。

このほかの実績は制作実績ページでご覧いただけます。

問い合わせ前に用意する3つと、未定のままでいい項目

制作会社に問い合わせる前に、完璧な企画書を作る必要はありません。次の3つを分かる範囲で伝えれば、相談を始められます。まだ決まっていないところは、制作会社が尺や表現を仮に置いて概算を出し、一緒に詰めていく形になります。

問い合わせ前に用意する3つ。1 誰に何を伝えるか、2 どこで流しいつ使うか(使う日と、入稿・確認を踏まえた希望納品日)、3 予算の上限か幅。分かる範囲で伝えれば相談を始められる。あるとさらに早いのは参考動画・使える素材の一覧・確認する人と決める人

① 誰に、何を伝えるか(目的と見る人)

「新サービスを、まだ知らない中小企業の経理担当者に知ってもらう」「採用説明会で、学生に社風を伝える」のように、見る人と、見終わったあとにどうなってほしいかを1〜2文で書きます。

伝えたいことが複数ある場合は、いちばん大事なものを1つだけ選んでおきます。価格・機能・実績・会社の歴史を同じ重さで並べると尺が延びやすく、見た人の記憶にも残りにくくなります。

② どこで流し、いつまでに使うか(配信先と使う日)

YouTube広告なのか、展示会のモニターなのか、自社サイトなのか。流す媒体・広告枠・用途に合わせて、長さや画面の縦横を決めていきます。広告なら15秒や30秒、サービス紹介なら1〜2分のように、場所によって向いている長さが違うためです。

納期は、使う日と、入稿・確認作業を踏まえた希望納品日をあわせて伝えてください。広告なら配信前の入稿や審査、展示会や説明会なら会場での上映テストなど、使う日より前に準備の期間が必要なことがあるためです。希望納品日がまだ決められない場合は、使う日だけを伝えて、そこから逆算して相談すれば大丈夫です。

③ 予算の上限か幅

予算を先に言うと高く見積もられるのでは、と心配される方もいますが、伝えていただいたほうが、その範囲で目的に合う作り方を提案しやすくなります。「50万円まで」「30万〜60万円」のように、上限か幅で伝えるのがおすすめです。まだ社内で決まっていない場合は、「未定。相場感を知りたい」と書けば大丈夫です。

未定でいい項目と、制作開始までに決める項目

最初の打ち合わせ(ヒアリング)では、上の3つに加えて次のようなことを聞かれます。最初は未定でかまいませんが、制作を始めるまでには決めておく必要があります。

項目問い合わせの時点制作開始までに
尺・本数・縦横未定でよい(配信先が分かれば提案を受けられる)決める
表現の方向(どの種類のアニメーションか)未定でよい(参考動画があると早い)決める
使える素材(ロゴ・キャラクター・写真・資料)あるものだけ伝える渡す素材をそろえる
確認する人と、最終OKを出す人未定でよい決める
今後、尺違い・縦型など別の形で使う予定可能性だけでも伝える納品物として決める

決まっていないことは、決まっていないと伝えていただくほうが、制作会社は「そこは一緒に決めましょう」と段取りに組み込めます。分からないまま無理に答えると、あとで前提が変わって作り直しになることがあります。また、制作会社の側にも、発注側が判断しやすいように聞き方を工夫する責任があります。質問の意図が分からなければ、遠慮なく聞き返してください。

これらを1枚にまとめる書き方は、テンプレート付きでこちらの記事にまとめています。

問い合わせから納品までの流れ|各段階で発注側が決めること

制作会社にアニメーションを依頼したときの流れは、どの会社でも大きくは変わりません。ここでは、各段階で発注側が何を決めるのかを一緒に並べます。制作側の作業より、こちらを押さえておくほうが、日程の見通しが立てやすくなります。

依頼の流れと発注側が決めること。1 問い合わせ・打ち合わせで窓口と最終OKを出す人、2 見積もり・企画の提案で種類と予算・日程と納品物の仮決め、3 正式発注・契約で修正の範囲・権利・支払条件と納品物の確定、4 シナリオ・絵コンテで内容と順番と文言、5 デザインで絵柄と見た目を承認、6 アニメーション・音・納品で細かな修正
  1. 問い合わせ・打ち合わせ:用意した3つを伝え、目的・見る人・配信先を共有します。
    → 発注側が決めること:誰が窓口で、誰が最終OKを出すか
  2. 見積もり・企画の提案:構成案や表現の方向と、金額・日程が出てきます。
    → 決めること:表現の方向と予算・日程。納品物(尺・縦横・本数)もこの時点で仮に決めます
  3. 正式発注・契約:見積もりに合意したら、発注書や契約を交わします。
    → 決めること:修正の範囲、著作権や使える範囲、支払条件、納品物の確定
  4. シナリオ・絵コンテ:何を、どの順番で、どう見せるかの設計図です。
    → 決めること:内容と順番、ナレーションやテロップの文言。ここで固めておくと、後の工程の修正を減らしやすくなります
  5. デザイン:キャラクターや画面の見た目を決めます。
    → 決めること:絵柄・色・キャラクターの見た目。見た目を承認してから、実際に動かす工程に入ります
  6. アニメーション・音の仕上げ・納品:動きを付け、ナレーション・音楽・効果音を入れて、最終確認をします。
    → 決めること:動きと音の細かな修正

期間は、「アニメーション制作の相場」の表のとおり、表現・制作方法によって1〜2週間から3か月以上まで幅があります。示された期間に発注側の確認日数を含むか、どの時点から数えるかは会社や案件によって違うので、見積もりの段階で確認しておきましょう。各工程の中身と期間をもう少し詳しく知りたい方は、こちらをどうぞ。

発注側が途中で詰まりやすい3つの場面

アニメーション制作は、問い合わせの段階より進み始めてから止まってしまうことがある仕事です。注意したい場面を3つ挙げます。どれも、最初に一言決めておくだけで避けやすくなります。

① 確認する人が、途中で増える

絵コンテまでは担当者だけで確認していたのに、完成間際に上司や別部署が初めて見て、構成から変えたくなる。こうなると大きな手戻りになります。工程をまたいで戻る修正は、作業量が大きく変わるため、追加の費用や日程の調整が必要になることがあります。

→ 対策:最初の打ち合わせで、「どの段階で、誰が見るか」を決めておく。最終的にOKを出す人には、遅くとも絵コンテの段階で一度見てもらうのが安全です。広告代理店経由の案件なら、代理店とクライアントのどちらが、どの段階で確認するかも最初に共有しておきます。

② 素材や情報が、そろわない

ロゴの元データが見つからない、商品の写真が古い、サービスの数字が社内で確定していない。こうした待ちが続くと、制作が止まり、日程が後ろにずれていきます。

→ 対策:使う素材を最初にまとめて渡す。まだ決まっていない情報は「○日に確定予定」と伝えておけば、制作側はその部分を後回しにして先に進められます。

③ 使う場所が、あとから増える

「YouTube用に作ったけれど、展示会でも流したい」「縦型もほしい」「30秒版を15秒にも」。完成後に使い道が増える場合、画面の縦横や尺が変わると、作り直しに近い作業になる場合があります。

→ 対策:可能性のある使い道は、決まっていなくても最初に伝えておく。最初から作り分けを見越して設計すれば、あとから足すより手戻りを減らしやすくなります。

素材の渡し方や修正の伝え方など、外注で損しないための進め方はこちらに詳しくまとめています。

契約前に確かめておくこと|修正・権利・支払い・納品物

見積もりと日程に納得したら、契約の前に次の項目を確かめておきます。あとからのトラブルを避けるため、金額とあわせて「範囲」を確認しておきたい部分です。

① 修正は何回まで、どこから追加費用か

修正の回数はプランや会社によって決まっています。回数とあわせて、「1回」をどう数えるか(まとめて伝えた指摘を1回とするのか)と、どこまで戻る修正なら追加費用になるかを聞いておきます。絵コンテで決めた構成を、アニメーションができあがったあとに変える、といった工程をまたぐ戻りは、別途の扱いになる場合があります。

② 著作権と、使える場所・期間

完成した動画やキャラクターの著作権を発注側に譲るのか、制作会社に残したまま使う許可を出すのかは、契約で決めます。キャラクターを今後も別の動画やチラシに使いたい場合は、特に大事です。譲渡の範囲によって金額が変わることもあるので、最初に希望を伝えておくと見積もりに反映できます。使っている音楽・フォント・素材によっては、使える場所や期間に条件が付くこともあるので、テレビCMで流す、広告として長く配信するなど、使い方が広がる予定があるなら契約前に伝えておきましょう。

③ 納品・検収と支払条件

納品日、納品物が合意した内容どおりかを確かめる検収の基準と確認期限、不備があった場合の対応、支払日を、それぞれ分けて確認します。社内の支払いサイトがある場合は、先に伝えておくと話が早くなります。

④ 納品物と元データ

完成動画のファイル形式・縦横・尺違いのほか、編集できる元データ(制作ファイル)を納品物に含めるかを確認します。あとで社内や別の会社で手直しする予定があるなら、最初に伝えておきます。

⑤ 秘密保持と、実績としての公開

発売前の商品などを扱う場合は、秘密保持の取り決めを交わします。あわせて、完成した動画を制作会社が実績として公開してよいか、公開してよいならいつからかも決めておくと安心です。広告代理店経由の案件では、クライアントの了承が必要かどうかも確認します。

アニメーション制作の依頼でよくある質問

Q1. 予算が5万円ほどでも、制作会社に頼めますか?

内容によります。原稿や構成が手元にあり、ストック素材を使った短くシンプルなアニメーションなら可能な場合があります(粕田屋のライトプランは5万円〜・税別です)。キャラクターを新しく作る、企画から考えてほしい、という場合は、この金額では難しい場合があるので、予算と一緒に「何を優先したいか」を伝えてください。

Q2. 依頼してから完成まで、どのくらいかかりますか?

表現・制作方法によって、1〜2週間ほどのものから3か月以上かかるものまで幅があります(「アニメーション制作の相場」の表の「期間の目安」を参照)。発注側の確認日数を含むか、どの時点から数えるかは見積もり時に確認してください。使う日が決まっているなら、そこから逆算して早めに相談するのが確実です。

Q3. 企画や構成が決まっていなくても相談できますか?

できます。「用意する3つ」(誰に何を伝えるか・どこでいつ使うか・予算)を分かる範囲で伝えれば、企画や構成は制作会社と一緒に考えられます。企画・構成から任せたい場合は、プランや見積もりにその工程が入っているかを確認してください。

Q4. 個人のクリエイターに頼むのと、制作会社に頼むのでは何が違いますか?

金額は依頼する範囲や体制によって異なるので、一律には比べられません。違いが出やすいのは、企画対応・窓口・制作体制・権利処理・継続対応の5つです。企画から任せたい場合は、会社か個人かではなく、企画・進行管理まで対応する依頼先かどうかで選びます。会社・個人とも対応範囲はそれぞれなので、この5つを問い合わせの段階で確かめてください。

Q5. 広告代理店です。コンペの前や、制作工程の一部だけでも相談できますか?

粕田屋では、コンペ用の企画のご提案や、絵コンテのみ・ビデオコンテのみ・編集のみといった一部の工程だけのご依頼にも対応しています。状況をお伺いして、お力添えできる範囲をご相談させてください。

Q6. 社内の稟議を通すのに、制作会社から何をもらえばいいですか?

概算の見積もりと、目的に対してどんな動画を作るかの簡単な提案があると説明しやすくなります。決裁者が知りたいことと説明の順番は、こちらにまとめています。

まとめ|価格差は「作るものの違い」。問い合わせは分かる範囲の3つから

アニメーション制作を依頼するときのポイントを振り返ります。

  1. 用意する方法は3つ(制作会社・個人クリエイター・自作ツール)。企画から任せたいなら、会社・個人を問わず企画・進行管理まで対応する依頼先を選ぶ
  2. 費用は表現・制作方法に加えて、素材を新しく作るか、動きの作り込み、尺と本数、企画や修正の範囲で変わる
  3. 自社の動画が価格帯の低額側か高額側かは、素材の有無・動きの作り込み・尺と本数の3つの問いで見当がつく
  4. 問い合わせ前に用意するのは、誰に何を伝えるか・どこでいつ使うか・予算の上限か幅の3つ。分かる範囲で伝えれば相談を始められる
  5. 途中で詰まりやすいのは、確認する人が増える・素材がそろわない・使う場所が増える、の3つ。最初に一言決めておけば避けやすい

冒頭の「10万円〜」と「300万円以上」の差は、どちらかが高すぎる・安すぎるのではなく、作っているものと頼んでいる範囲が違うから生まれる差です。自社の動画がどのあたりに入るかは、3つの問いに答えて、用意した3つを制作会社に伝えれば、見積もりの段階で具体的になります。

粕田屋は、広告・サービス紹介・ブランディングのアニメーションを専門に作っている制作会社です。「まだ何も決まっていないけれど、どのくらいかかるか知りたい」という段階からご相談いただけます。料金プランの詳細はサービスページ、ご相談はお問い合わせフォームからどうぞ。

この記事の監修者

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株式会社粕田屋代表 粕田辰哉

企画から構成、グラフィック・イラスト制作、アニメーション制作、音楽・アフレコディレクションまでアニメ動画コンテンツ制作を一貫して担当可能なマルチクリエイター。

動画制作チームを組織し、幅広いジャンルのコンテンツ制作をディレクションしている。

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