【初心者向け】表情の描き方が変わる!感情をリアルに描く7つの技術

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【初心者向け】表情の描き方が変わる!感情をリアルに描く7つの技術

キャラの表情がどれも同じに見える、感情が伝わらないそんな悩みを抱えるあなたへ。表情の描き方を基礎から見直し、感情をリアルに表現できる7つの技術をわかりやすく紹介します。今日からイラストの説得力が変わります!

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なぜ表情の描き方が難しいのか?

表情を描いても感情が伝わらない理由

キャラクターに感情が乗っているように見えないのは、描き手の意図と受け手の印象にズレがあることが多いです。絵を描く側は「笑っているつもり」でも、見る側にはそれが伝わらない。つまり、感情の記号としての表情が機能していないのです。

このズレの大きな原因は、感情に必要な要素が足りていないか、配置が不自然になっていることにあります。目が笑っていないのに口だけニッコリしていたり、眉の角度が感情と合っていなかったりすることはよくあります。顔の各パーツがバラバラの感情を示していると、見る人は混乱し、「なんか伝わらないな」と感じてしまいます。

例えば、口角を上げた「笑顔」でも、目が無表情だったら怖く見えることもありますよね。これは、実際の人間の感情表現が「目・眉・口」が連動して初めて伝わるという証拠です。パーツごとの動きと、感情とのつながりを理解することで、表情の説得力は格段に上がります。

よくある「のっぺり顔」の原因とは

「表情がのっぺりして見える」と感じるとき、ほとんどの場合、顔に動きや立体感が足りていません。たとえパーツの位置が正しくても、顔全体の筋肉の動きが描かれていないと、平面的で感情がこもっていないように見えてしまいます。

とくに初心者に多いのが、顔のパーツを無理に整えようとしすぎるケースです。左右対称にしすぎたり、感情によって変化するはずのラインを固定して描いたりすると、どんなに綺麗に描いても表情が動かない印象になります。

例えば笑顔の場合、口角が上がるだけでなく頬も少し持ち上がり、目も細くなります。こういった変化を反映せずに口だけ変えてしまうと、のっぺりした不自然な表情になります。表情の変化は、顔全体の動きとセットで考える必要があるというわけです。

感情表現が単調になる3つの落とし穴

【1】「喜怒哀楽」しか使わない

基本の感情だけに頼ってしまうと、どのキャラも似たような顔つきになり、印象が薄くなります。現実の人間は、照れくさい、疑っている、安心しているなど、もっと細かく複雑な感情を持っています。こうした微妙な気持ちを描き分けることが、キャラの深みを作ります。

【2】感情を顔だけで描く

人の感情は体全体に表れます。肩が上がる、手が顔に近づく、髪が揺れる、そういった動きが加わることで、表情の説得力は何倍にもなります。顔だけで完結させようとすると、単調で演出力の弱い表現になりやすいです。

【3】パーツの組み合わせを固定化

怒っている表情を出す際に、「眉を逆ハの字」「目をつり上げる」「口をへの字にする」というように定型表現だけに頼ってしまうと、どのキャラも同じ怒り方になります。同じ「怒り」でも、静かに怒る人、爆発する人、不機嫌になる人とタイプが違います。キャラごとの感情の出し方を考えると、表情の幅が広がります。

まず押さえたい!表情をつくる顔のパーツと構造

表情を決めるのは「目」「眉」「口」のバランス

感情を伝える表情を描くうえで大切なのは、顔の中でも「目」「眉」「口」のバランスです。この3つのパーツは、感情ごとに連動して微妙に形や位置を変えます。それぞれ単独で正しく描けているように見えても、全体のバランスが崩れていると表情に違和感が出てしまいます。

例えば、笑顔を描こうとする際に口角だけ上げて、眉が怒っているように吊り上がっていたら、見る人は「このキャラ、本当に笑ってるの?」と感じてしまいます。逆に、目が細く優しい印象でも、口が真一文字に結ばれていれば無表情に見えることもあります。

自然な表情を作るには、3つのパーツが同じ感情を向いていることがポイントです。喜んでいるなら、目が少し細まり、眉は緩やかに、口角も上がる。悲しいときなら、目は潤みがちで眉が下がり、口角も少し落ちている。このように感情に合わせて全体を調整すると、グッと伝わる表情になります。

感情と連動する顔の筋肉・骨格のしくみ

キャラクターの表情にリアリティを持たせるには、顔の筋肉や骨の構造を知っておくと描きやすくなります。とくに目の周り・口元・頬は、感情を反映しやすい部位です。

例えば、口角が上がる笑顔には「大頬骨筋」という筋肉が関わります。この筋肉が収縮すると、口が横に引っ張られ、同時に頬が持ち上がり、目の下のまぶたにも変化が出ます。だから笑うと目が細くなるのです。逆に、怒った表情のときは「皺眉筋(しゅうびきん)」が収縮して眉間にシワが寄ります。

骨のラインも無視できません。頬骨や顎の形によって、顔の印象が変わります。とくに横顔や斜め顔を描くとき、骨の位置を意識するだけで立体感が増し、説得力のある表情になります。

筋肉や骨格の動きを正確に描く必要はありませんが、「この感情のとき、顔のどこが動くのか」をなんとなく理解しているだけでも、表情の描き分けは格段に上達します。

喜怒哀楽だけじゃない!感情を描き分けるテクニック

【喜ぶ表情】笑顔にも「微笑み」「爆笑」「不敵な笑み」がある

「笑顔」とひとことで言っても、そこには複数の種類があります。単に口角を上げただけでは、キャラクターがどんな気持ちで笑っているのかが見えてきません。感情の深さや性格に合わせて、笑い方にも変化をつけることで、キャラクターの魅力がグッと引き立ちます。

【微笑み】やさしさや安心感を伝える表情

やさしく気持ちがにじみ出るような「微笑み」は、親しみや安心感を与えたいときにぴったりの表情です。描き方のポイントは、口を閉じたまま口角をわずかに上げること。目も少し細めにすると、柔らかく落ち着いた印象になります。

この表情は、喜びを表に出しすぎない内面的な感情に向いています。穏やかな性格のキャラや、大人っぽい落ち着いた雰囲気を持つキャラに使うと自然です。派手さはありませんが、感情の深さを静かに伝える効果があります。

【爆笑】全身で喜びを表現するエネルギッシュな笑顔

「爆笑」は、その名の通り感情が爆発している状態の笑いです。目を閉じるほど細め、眉が下がり、口は大きく開けて歯を見せるように描くと、勢いのある笑顔になります。体も軽く反らせたり、肩を揺らすような描写を加えると、さらに臨場感が増します。

この表情は、明るく元気なキャラやギャグシーンにぴったりです。笑い声が聞こえてきそうなほどに動きをつけることで、見る人に感情がしっかり伝わります。単に口を大きく描くだけでなく、全体の動きやバランスも意識するのがポイントです。

【不敵な笑み】自信や挑発をにじませる笑い方

「不敵な笑み」は、したたかさや余裕、自信を感じさせたいときに効果的です。この表情では、視線を斜め下から上げるようにすると、相手を見下しているような印象になります。口元は片側だけを引き上げると、ニヤッとしたニュアンスが出やすくなります。

このタイプの笑顔は、敵キャラやクールなキャラなど、「余裕のある強さ」を演出したいときに便利です。表情の左右非対称を意識し、目元に力を加えると、ただの笑顔ではない含みを持った表現が完成します。

【怒る表情】眉と口の動きで「本気度」を描き分ける

怒りの感情は、眉と口の動きによって強さや種類が大きく変わります。なんとなく怒った顔を描くのではなく、「どれくらい怒っているのか?」を表現する意識があると、キャラの感情にリアリティが生まれます。

軽い怒りなら、眉をわずかに寄せて目を鋭くする程度で十分です。口元は閉じたまま、やや下唇に力が入っていると「ムッ」とした印象が出ます。逆に強い怒りを表したいときは、眉を大きく下げて目を見開き、口を大きく開いて叫ぶように描くと、迫力のある怒りになります。

また、口元の非対称性も使える要素です。例えば、口の片側だけが歪んでいると「堪えきれない怒り」や「悔しさを含んだ怒り」といった、複雑な感情も表現できます。

怒りはただ強調するだけでなく、度合いや抑え方に違いを持たせることで、よりリアルになります。

【複雑な感情の描き方】照れ・焦り・嘲笑・得意げなどの応用術

人の感情は「喜怒哀楽」だけでは表現しきれません。照れくささ、焦り、見下し、満足感といった複雑な気持ちは、表情に細かいニュアンスを加えることで伝わります。

【照れ】感情を内に秘めた、控えめな可愛さを演出

「照れ」の表情は、素直に喜べないときや、気持ちを隠したい場面にぴったりです。頬を赤らめることで血の気が上がっている様子を表現し、視線をそらすと「恥ずかしさ」がよりリアルになります。口元をぎゅっと結ぶと、言いたいけど言えない…という奥ゆかしさも演出できます。

眉は「ハ」の字に下げる形が基本。感情を抑えようとする動きが自然と眉に表れます。特に恋愛シーンや、照れ隠しをするキャラに使うと効果的です。あえて全体の動きを控えめに描くことで、逆に印象に残る表情になります。

【焦り】余裕のなさや動揺を視線と汗で伝える

焦っているときの表情には、「落ち着きのなさ」や「不安」がにじみ出ます。眉を中央に寄せて上に上げ、目を見開き気味にすると、緊迫感が自然と伝わります。額や頬に小さな汗マークを入れると、焦燥感が視覚的にわかりやすくなります。

また、視線があちこちに泳いでいたり、口が少し開いたままになっていると、「うろたえている」印象が強まります。キャラがピンチに陥ったときや、思いがけない展開に動揺している場面で使うと、シーンに緊張感を生み出せます。

【嘲笑】相手を見下すような冷たさと皮肉を込めた笑い

「嘲笑」は、感情をあえて抑えた中に嫌味や皮肉を込める笑顔です。目を細め、まぶたを少し下げることで冷めた印象を作ります。口元は片側だけをゆっくりと持ち上げると、ニヤッとした皮肉っぽい笑みになります。

さらに、視線を相手から少し外すと、「見下している」「真面目に取り合っていない」ような印象が強まります。敵キャラや策略家タイプのキャラに使うと、性格をより際立たせることができます。感情をあまり動かさずに、にじませる表現が鍵です。

【得意げ】優越感や自信が自然とにじむ表情

「得意げ」な表情は、自信満々なキャラや、自分の成果を誇りたい場面に向いています。顎を少し上げて、相手を見下ろすようなポーズにすると、自然と優位な印象を与えられます。眉はやや上向きで、リラックスした角度にすると落ち着きが加わります。

口元は軽く持ち上げ、両端をわずかに上げたようなスマイルを加えると、余裕のある雰囲気が出せます。あえて大げさにしすぎず、「余裕を見せつける」ニュアンスで表現するのがコツです。勝利シーンや、自分に酔っている場面にぴったりの表情です。

このような表情は、キャラの性格や心情をより深く伝えるために欠かせない要素です。細かな感情の描き分けに挑戦することで、作品全体の表現力が高まります。

体や髪・漫符を使って感情を強調する演出方法

表情だけで感情を伝えようとすると、どうしても限界があります。そんなときに活用したいのが、体の動きや髪の表現、そして「漫符」と呼ばれる記号的な要素です。これらを組み合わせることで、感情の強さやニュアンスを視覚的にわかりやすく伝えることができます。

例えば驚いたとき、眉や目を大きく描くだけでなく、肩をすくめたり手を顔の前に出したりすると、リアクションとして自然になります。髪がふわっと持ち上がっていると、「体がビクッと反応した」ことが伝わります。これは、実際には髪が動かない場面でも、演出としてとても効果的です。

漫符も効果的なツールです。怒りマークや縦線、汗マーク、ハートなどを加えるだけで、感情が直感的に読み取れるようになります。ギャグや日常シーンで活用すると、表情の強調やテンポ感がぐっと良くなります。

このような補助的な要素を上手く使いこなせるようになると、表情の幅がさらに広がります。特に表現が難しい感情の場面では、積極的に使ってみるとよいでしょう。

表情が映えるイラストとは?魅せる表情の演出法

キャラの性格に合わせた「表情の作り込み」とは

キャラクターに合った表情を描くには、性格をよく理解したうえで、それにふさわしい感情の出し方を選ぶことが大切です。どんな表情も同じ描き方では、キャラの個性がぼやけてしまいます。

例えば、無口でクールなキャラが感情を表すとき、激しく怒鳴ったり泣いたりはあまりしないかもしれません。その場合は、目元を少し細める、眉の動きを控えめにするなど、感情を抑えた表現が合います。一方で、明るく元気なキャラなら、目を大きく見開き、口を大きく開ける表情が自然です。

同じ「笑顔」でも、控えめに口角を上げるだけの微笑みと、満面の笑みでは伝わる印象がまったく違います。キャラごとの性格をイメージしながら、「この子はこんなとき、どんな顔をするだろう?」と想像して描くことで、よりリアルで説得力のある表情になります。

喜怒哀楽の中間を描くとキャラの深みが出る

感情を「喜怒哀楽」だけで分類してしまうと、表情がどうしても単調になりがちです。多くのシーンでは、感情が混ざり合っていて、その中間にこそキャラクターの本音や繊細さが表れることがあります。

例えば「嬉しいけど泣きそう」や「怒っているけど我慢している」など、単純に一つの感情だけを表現するのではなく、感情が揺れ動いている状態を意識して描くと、キャラの内面が見えてきます。そうした中間の表情は、物語に深みを持たせる重要な要素になります。

描き方のコツとしては、左右の眉や目を非対称にしてみたり、口元だけに感情を出したりと、顔全体で均一に感情を出さないようにすると、複雑な気持ちを自然に表現できます。見る人に「このキャラ、今どんな気持ちなんだろう?」と考えさせる余白が、魅力的な表情には必要です。

見栄えを良くするための目元・口元のディテール

印象に残る表情を描くためには、目元と口元のディテールにこだわることが欠かせません。この2つは感情の強さや微妙なニュアンスを伝える最重要ポイントです。

目元で意識したいのは、「まぶたの位置」「まつげの角度」「瞳のハイライトの有無」など。例えば驚きの表情では白目を広く見せると強調されますし、悲しい表情では下まぶたに少し線を加えるだけで涙ぐんだ印象になります。ハイライトを消すだけでも、一気に暗い感情がにじみ出ます。

口元は、線の太さや口角の角度で印象がガラッと変わります。ニヤリとさせたいときは口の片側だけを上げる、悔しさを出すなら下唇に影を入れるなど、小さな工夫が全体の表情を引き立てます。

表情を描く際は、まず大きな感情の形を決め、そのあとで目と口に細かな変化を加えることで、より繊細でリアルな表現になります。細部に気を配ることで、イラスト全体の完成度も自然と高まるでしょう。

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まとめ

表情を描く技術は、キャラクターに命を吹き込むための重要なスキルです。ただ笑っているだけ、ただ怒っているだけでは、見る人に本当の感情は伝わりません。感情がきちんと伝わるイラストにするには、目・眉・口のバランスや、顔全体の筋肉の動きを理解した上で、細かなニュアンスまで意識して描くことがポイントとなります。。

最初は難しく感じるかもしれませんが、観察と練習を重ねることで確実に上達していきます。描くたびに「このキャラは今、どう感じているのか?」と問いかけながら表情を作っていくと、イラストそのものがグッと魅力的になります。

  • 表情

この記事の監修者

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株式会社粕田屋代表 粕田辰哉

企画から構成、グラフィック・イラスト制作、アニメーション制作、音楽・アフレコディレクションまでアニメ動画コンテンツ制作を一貫して担当可能なマルチクリエイター。

動画制作チームを組織し、幅広いジャンルのコンテンツ制作をディレクションしている。

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